物理

凸レンズの実像・虚像やその性質についてわかりやすく解説!【中学 理科】

中学1年生の理科では、「凸レンズ」「実像」「虚像」などについて学習しますね。

この記事では、「凸レンズとは」「凸レンズの性質」「実像・虚像の作図」などについて解説しています。

それでは早速、一緒に勉強していきましょう!

【はじめに】自己紹介

このサイトは、現役の中学教師である「たつや」が管理・運営しています。


このサイトは、教師である私が「より多くの人に科学の面白さを知ってもらいたい!」「中学生が理科を好きになるようなサイトをつくりたい!」という思いのもと執筆しています。

私の簡単な自己紹介はこちらです!

現役の中学校教師
理科教育歴 5年
理科の中でも「生物」が大好き!
サイト運営 2021年7月~
座右の銘は「不言実行」

まだまだ発展途上のサイトで、至らない点も多くあるかと思いますが、これからも「かめのこブログ」をよろしくお願いいたします(^○^)

私の詳しいプロフィールはこちらから!

0. 「光の性質」の記事

「光の性質」に関係する記事の一覧です!

今、学習している内容がどこにあたるか確認しておきましょう!

【「力」の記事 一覧 】

光の直進 

光の反射

光の屈折 

光の全反射

凸レンズの性質  (←今はこちら!)


1. 凸レンズとは

凸レンズは、光を集めるために使われるレンズで、外側にふくらんだような形をしています。

凸レンズは、レンズの中を通った光を曲げる(屈折させる)ための道具で、日常生活の色々な場面で活用されています。

身近なところでは、「虫めがね」「顕微鏡(けんびきょう)」「望遠鏡(ぼうえんきょう)」などいろいろなところで使われています。

2. 凸レンズの性質

凸レンズには、重要な性質が3つあります。まずは「レンズの性質」について勉強していきましょう。

① 光を一点に集めることができる

凸レンズの1つ目の性質は「光を一点に集めることができる」ことです。

下の図のように、凸レンズの真ん中の線を「光軸(こうじく)」と言います。




光軸に平行な光は、凸レンズを通ったあとから一つの点に集まります。



このように、太陽の光をこの点に集めると、紙などを焦がすことができます。
このことから、この点を「焦げる点」と書いて「焦点(しょうてん)」と言います。


また、焦点からレンズの中心までの距離を「焦点距離(しょうてんきょり)」といいます。


さらに、反対から光を当てたときにはレンズの左側にも焦点ができるため、焦点は凸レンズ1枚で2か所存在します。

② ものを拡大して見ることができる

凸レンズの性質の2つ目は、「ものを拡大して見ることができる」ことです。

これは、凸レンズが光を集めることで「虚像」というものができることによって起こる現象です。
※「虚像」については後で詳しく説明します。

虫眼鏡で花や虫などを観察したことがある人は多いのではないでしょうか。

理科の実験で使う顕微鏡もレンズの性質を利用しています。
「接眼レンズ」と「対物レンズ」という2つのレンズを使ってとても小さなものでも大きく拡大して見ることができます。

③ レンズの反対にものを写すことができる

最後の凸レンズの性質は、「レンズの反対にものをうつすことができる」ことです。

プロジェクターでは、凸レンズを使うことで、小さな機械からその何十倍、何百倍もの大きさの映像を映し出すことができます。

3. 光の進み方

光の進み方にはポイントが3つあります。それぞれのポイントを見ていきましょう。

① 「光軸に平行な光」の進み方

まずは、「光軸に平行な光」の進み方について見ていきましょう。

「光軸に平行な光」とは、下のような光のことです。


「光軸に平行な光」はレンズで屈折すると、必ずレンズの反対側の焦点を通ります。

「光軸に平行な光」の道筋は次の通りです。


どこの光であっても、光軸と平行であればこのように焦点を通ります。

② 「レンズの中心の光」の進み方

「レンズの中心を通る光」とは、下のような光のことです。


「レンズの中心を通る光」は、レンズを通過する前後で進む向きは変わらないため、下のように進みます。

③ 「手前の焦点を通る光」の進み方

「手前の焦点を通る光」とは、下のような光です。


この光の屈折後の進み方を見てみましょう。

「手前の焦点を通る光」は、屈折すると、「光軸」と並行に進んでいきます。

4. 実像の作図

① 実像の書き方

下の図のように、焦点より遠い位置に「光源(こうげん)」があるときには「実像(じつぞう)」という像ができます。




「実像」を作図するときには、先ほど紹介した3種類の光の進み方を作図する必要があります。

上の図で表した①~③の光は、先ほども紹介した①「光軸と平行な直線」、②「レンズの中心の光」、③「手前の焦点を通る光です。

「実像」は、光源とは逆さまになることも覚えておきましょう。

「実像」は、身近なところでは「プロジェクターでスクリーンに映像を映すとき」や「目でものを見るとき」「カメラで写真をとるとき」などで見ることができます。

② 実像の大きさと焦点距離

「実像」の大きさは、光源の置く場所によって異なります。


3パターンあるので、それぞれ説明していきます。

(1)光源が焦点距離の2倍より遠くに置かれたとき

光源が焦点距離の2倍よりも遠くに置かれたときには、実像は、光源の元の大きさより小さくなります。

(2)光源が焦点距離の2倍の位置に置かれたとき

光源が焦点距離の2倍の位置に置かれたときには、実像は、光源の元の大きさと同じ大きさとなります。

(3)光源が焦点距離の2倍と焦点の間にあるとき

光源が焦点距離の2倍の位置と焦点の間にあるときには、実像は、元の大きさより大きくなります。

③ 実像の作図のポイント

「実像の作図」のポイントは次のつです!

タイトル名

① 実像の作図には、3種類の光の通り方が重要。

② 実像は、光源とは逆さまにできる。

③ 実像の大きさは、光源の場所に3つパターンがある。

5. 虚像の作図

① 虚像の書き方

虚像」は、実像とは違い実際に像ができているわけではありませんが、像があるかのようにみえる像です。

「虚像」は、次のように作図することができます。



「虚像」を作図するときには、①「光軸に平行な光」と②「レンズの中心を通る光の線を図の中に書き、その線をレンズとは反対の方向に伸ばす(上の点線部分)ことで作図することができます。

「虚像」は、焦点距離より近いところに光源があるときにでき、逆さまではなく正立します。

虚像は、身近なところでは「虫眼鏡」「鏡」などで見ることができます。

② 虚像の大きさと焦点距離


「虚像」の大きさは、光源がレンズに近ければ近いほど、小さくなります。

6. まとめ

今回は「凸レンズの性質」について詳しく解説していきました!

凸レンズの性質は、覚える条件が多く、理解することが難しいため、いろいろな入試で出題されます。

分からないことがあれば、気軽にコメントにて質問してください!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

【「力」の記事 一覧 】

光の直進 

光の反射

光の屈折 

光の全反射

凸レンズの性質  (←今はこちら!)

POSTED COMMENT

  1. りょうすけ より:

    わかりやすくさんこうになりました

    • たつや より:

      コメントありがとうございます。今後もより分かりやすいサイトを目指していきます!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA