生物

無セキツイ動物(無脊椎動物)の分類について解説!【中学 理科】

動物には、「脊椎動物(セキツイ動物)」と「無脊椎動物(無セキツイ動物)」の2つのグループがあります。

「無脊椎動物(無セキツイ動物)」には、「節足動物」や「軟体動物」などいろいろな種類がおり、様々な環境に適応しながら生きています。

この解説では、「無脊椎動物(無セキツイ動物)」についてわかりやすく説明しています。

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0. 「動物の分類」の記事 一覧

「動物の分類」の単元に関係する記事の一覧です!

今、学習している内容がどこにあたるか確認しておきましょう!

【「動物の分類」の記事 一覧 】


1. 動物の分類

動物は、大きく分けて「セキツイ動物」と「無セキツイ動物」の2種類に分けられます。

① セキツイ動物

セキツイ動物 … 背骨をもつ動物。魚類・両生類・ハチュウ類・鳥類・ホニュウ類がいる。

セキツイ動物の「脊椎(せきつい)」は背骨という意味です。背骨をもっている動物をまとめてセキツイ動物といいます。

セキツイ動物の代表例と種数は下を参考にしてください。セキツイ動物は、全部で 約70,000種ほどいます。ちなみに、種数は2014年のものです。

※ スマホの方は画面を横にしてご覧ください。

セキツイ動物の種類 代表例 種数
魚類 マグロ、サケ、サメ、エイ 約 33,000
両生類 カエル、サンショウウオ、イモリ 約 7,000
ハチュウ類 トカゲ、カメ、ヘビ、ワニ、カメレオン 約 11,000
鳥類 ハト、ペンギン、ダチョウ 約 10,000
ホニュウ類 クマ、ヒト、コウモリ、イルカ、クジラ 約 5,500

セキツイ動物についてもっとよく知りたい人は下の記事も参考にしてください。

セキツイ動物(脊椎動物)の分類をわかりやすく解説!【中学 理科】 中学校では、「セキツイ動物の分類」について学習しますが、その特徴を全て覚えらえていますか? この記事では、「セキツイ動物の分類」...
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② 無セキツイ動物

無セキツイ動物 … 背骨をもたない動物。節足動物や軟体動物などがいる。

無セキツイ動物の中にもいろいろなグループがありますが、中学で詳しく学ぶのは、「節足(せっそく)動物」と「軟体(なんたい)動物」の2種類です。

無セキツイ動物全体の数は、セキツイ動物が約7万種なのに対して、約140万種ほどいます。種数だけでみると、無セキツイ動物はセキツイ動物の20倍ほどの種類がいます。

無セキツイ動物の種類 代表例
節足動物 エビ、カニ、カブトムシ、ハチ、ムカデ
軟体動物 イカ、タコ、アサリ、カタツムリ
その他 ヒトデ、ナマコ、イソギンチャク、ミミズ


2. 節足動物(せっそくどうぶつ)

① 節足動物の種類

節足動物には、「昆虫類(こんちゅうるい)」「甲殻類(こうかくるい)」「クモ類」「多足類(たそくるい)」などのグループがあります。

節足動物のグループ代表例
昆虫類カブトムシ、スズメバチ、アブラゼミ など
甲殻類エビ、カニ、ミジンコ、ダンゴムシ、フジツボ など
クモ類クモ、サソリ など
多足類ムカデ、ヤスデ など

(1) 昆虫(こんちゅう)類

昆虫類は、一般的に虫と呼ばれる動物たちですが、クモやムカデなどは昆虫類には入りません。

昆虫類には、カブトムシ、ハチ、セミ、バッタ、チョウなどがいます。

昆虫類の特徴は、下の2つです。


① からだが、「頭部(とうぶ)」「胸部(きょうぶ)」「腹部(ふくぶ)」の3つからできている。

昆虫類は、からだが頭部・胸部・腹部の3つからできています。胸部には足が6本あります。



② 足が6本ある

昆虫類は、「六脚類(ろっきゃくるい)」ともいわれ、足が6本しかないという特徴があります。

それに比べて、クモやサソリは8本、ムカデなどはたくさんの足をもちます。

(2) 甲殻(こうかく)類

甲殻類は、水中に生息しているものがおおいグループです。

甲殻類には、エビ、カニ、ミジンコ、ダンゴムシ、フジツボなどがいます。

ミジンコやダンゴムシも甲殻類に含まれるのでしっかり覚えておきましょう。


甲殻類のからだは、「頭胸部(とうきょうぶ)」と「腹部(ふくぶ)」の2つからできています。

(3) クモ類

クモ類には、クモサソリなどが含まれます。クモもサソリも足の数は8本です。

クモ類のからだは、「頭胸部」と「腹部」の2からできています。

クモサソリ


(4) 多足類

多足類は、たくさんの足をもつグループで、ムカデヤスデが含まれます。

多足類のからだは、「頭部」と「胴部(どうぶ)」の2からできています。

ムカデヤスデ

② 節足動物の特徴

節足動物の特徴は、次の2つです。

節足動物の特徴

(1) 外骨格(がいこっかく)で体がおおわれている。

(2) 体に節(ふし)がある。

まずは、この2つについて説明します。

(1) 外骨格(がいこっかく)で体がおおわれている


外骨格」は、からだの表面をおおっているかたい殻(から)のことです。カブトムシなどの昆虫類もエビなどの甲殻類もからだが外骨格におおわれています。

節足動物は、からだが外骨格でおおわれているため、脱皮(だっぴ)しながらからだを成長させていきます。

カブトムシエビ

(2) 節(ふし)がある

外骨格は、いくつかのパーツ分かれており、それをつなぐ部分を「節(ふし)」といいます。


3. 軟体動物(なんたいどうぶつ)

① 軟体動物の代表例

軟体動物には、タコ、イカ、ホタテ、カタツムリなどが含まれます。

タコイカ
ホタテカタツムリ

② 軟体動物の特徴

軟体動物の特徴は下の3つです。

軟体動物の特徴

(1) からだが、「外とう膜」におおわれている。

(2) 背骨や節がない

(3) 貝殻をもつものもいる。

軟体動物は、からだが「外とう膜」という膜におおわれており、その下に筋肉があります。

また、背骨や節といった部分がなく、からだに柔らかい部分が多いのも特徴の1つです。

貝類などは、外とう膜から「炭酸カルシウム」という物質をだして殻をつくることができます。

4. その他の無セキツイ動物

その他の無セキツイ動物には、ヒトデ、ナマコ、イソギンチャク、ミミズ、ホヤ、サンゴなどがいます。

ヒトデやナマコは「棘皮動物(きょくひどうぶつ)」、イソギンチャクやサンゴは「刺胞動物(しほうどうぶつ)」、ミミズは「環形動物(かんけいどうぶつ)」、ホヤは「尾索動物(びさくどうぶつ)」になります。

これらの詳しい分類は高校の生物で習うところなのでいまは覚えなくて大丈夫です。

これらの動物は、節足動物や軟体動物には属さないことだけは覚えておきましょう。

ナマコ イソギンチャク
サンゴ ミミズ

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