物理

電力の求め方と計算について解説!【中学 理科】

電力の求め方のアイキャッチ画像

中学校で学習する「電力」の公式や単位、計算方法はよく理解できていますか?

この記事では、「電力とは」「電力の公式」「電力の計算」などについてかいせつしています!

それでは早速、「電力」について一緒に学習していきましょう!

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サイト運営 2021年7月~
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0. 「電流の性質」の記事 一覧

「電流の性質」の単元に関係する記事の一覧です!

今、学習している内容がどこにあたるか確認しておきましょう!

【「電流の性質」の記事 一覧 】


1. 電力とは

① 電力とエネルギー

まずは、電力とはなにかを確認しましょう!


電力は、「消費電力」とも呼ばれます。


電力(消費電力)とは、「1秒あたりにどれだけのエネルギーを出すことができるかを表した値」のことです。


もう少し詳しくいうと、「1秒あたりにどれだけの仕事をするかを表した値」のことです。


一言で「エネルギー」といってもいろいろな種類があり、機器によって出すエネルギーの種類は違います。


・電球      →   光エネルギー

・スピーカー   →   音エネルギー

・モーター    →   運動エネルギー

・電気ヒーター  →   熱エネルギー


100Wの電球は、1秒間に100J(ジュール)の「光エネルギー」を出します。


また、20Wのスピーカーは、1秒間に20Jの「音エネルギー」を出します。


② 電力の単位

電力の単位は「W(ワット)」です。

「W」は必ず大文字で書くので、小文字では書かないようにしましょう!

ちなみに、「ワット」という名前は、蒸気機関の発展に貢献したスコットランド人の「ジェームズ・ワット」からつけられました。


2. 電力の公式

電力を求める公式は、次の通りです。

【電力の公式】

電力(W) = 電圧(V) × 電流(I)



電力は、記号で表すと「W」で表します。


電力は、「電圧(V)」と「電流(I)」のかけ算をすることで求めることができます。


では早速、簡単な練習問題をやってみましょう!


【問題1】
抵抗のわからないある電熱線に電圧5Vをかけると、電流10Aが流れました。
この電熱線の電力を求めよ。


この場合、電圧が5V、電流10Aなのでこの2つをかけ算します。公式にあてはめて、考えてみましょう。

電力 [W] = 5 [V] × 10 [A] = 50 [W]

( [ ] の中はそれぞれの単位です )

したがって、この電熱線の電力は「50W」となります。


3. 電力の計算

それでは、電力を求める練習問題を解いてみましょう。

計算方法を確認するのもいいですが、ペンとノートを用意して自力で問題を解いてみましょう!

① 電気回路の問題

 
【問題2】
下図のように、5Ωの電熱線がつながっている回路に電源電圧20Vの電流を流しました。この回路に関する次の問題に答えなさい。

(1)この回路に流れる電流の大きさ[A]をもとめよ

(2)電熱線の消費電力[W]を求めよ

まずは(1)を解いていきましょう!

オームの法則より、電流の大きさを求める式は「電流(I)=電圧(V)÷抵抗(R)」となります。

ここに、電圧20Vと抵抗5Ωをいれると

電流[A]= 20[V] ÷ 5[Ω] = 4[A]

したがって、答えは「4A」です。


続いて、(2)を解いていきます!

「電力(消費電力)」は、「電力(W)=電圧(V)×電流(I)」で求めることができます。

問題文から、電圧20V、(1)の答えから電流4Aだったので、それぞれ式にいれると

電力[W] = 20[V] × 4[A] = 80[W]



したがって、この電熱線の消費電力の大きさは「80W」となります。

② 電球の問題

 
【問題3】
電球の表示をみると、「100V-54W」と書かれていました。調べてみると、これは、100Vの電圧をかけると、54Wの電力を消費するという意味でした。

 

(1)この電球に、100Vの電圧をかけたときに流れる電流の大きさ[A]を求めよ。

(2)この電球の抵抗[Ω]を求めよ。(小数第ニ位を四捨五入)

まずは、(1)を解いてみましょう!

問題文より、「電圧100V」で「電力54W」であることがわかっています。

電力の公式は、次の通りでした。

W(電力) = V(電圧) × I(電流)

この式の形を変えると、次のような式ができます。

I(電流) = W(電力) ÷ V(電圧)

この式に、「電力54W」と「電圧100V」をいれると

電流[A] = 54[W] ÷ 100[V] = 0.54[A]

したがって、この電球に流れる電流の大きさは「0.54A」となります。

【式の形を変える方法】
ここでは、(1)で行った式変形についてわかりやすく解説したいと思います。はじめに、学校でも習う電力[W]を求める公式は次の通りでした。

W(電力) = V(電圧) × I(電流)

(1)では「I(電流)」を求めたいので、この式の左右に「 ÷ V(電圧)」を行ないます。

W ÷ V = V × I ÷ V

すると、この式の右にある「V ÷ V」は「3 ÷ 3」と同じように、「1」となり、式の右側に「I(電流)」がのこります。

したがって、この式は次のようになります。

W ÷ V = I

この式の左右を入れ替えると、「I(電流)」を求めることができる式の完了です!

I(電流) = W(電力) ÷ 電圧(V)

続いて、(2)を解いていきます!

オームの法則より、抵抗は「R(抵抗)= V(電圧)÷ I(電流)」で求めることができます。

この式に「電圧100V」と「電流0.54A」をいれると

抵抗[Ω] = 100[V] ÷ 0.54[A] = 185.18 … [Ω]

小数第二位を四捨五入して、この電球の抵抗は「185.2 Ω」です。


4. まとめ

今回は、「電力の求め方と計算方法」について解説しました。

最後に、今回のポイントをおさらいしましょう!

タイトル名

① 電力とは、「1秒あたりにどれだけのエネルギーを出すことができるかを表した値のこと」である。

② 電力の単位は、「W(ワット)」。

③ 電力の公式は、「電力(W)=電圧(V)×電流(I)」。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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