ケガをしたときや採血のときによく目にする「血液」ですが、どのような成分やはたらきがあるのでしょうか?
この記事では、「血液とは」「血液の成分の種類」「血しょうと組織液の違い」などについて解説しています。
それでは早速、「血液の成分とはたらき」について一緒に学習していきましょう!
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0. 「動物のからだのつくりとはたらき」の記事 一覧
中学2年生の「動物のからだのつくりとはたらき」の単元に関係する記事の一覧です!
今、学習している内容がどこにあたるか確認しておきましょう!
1. 血液とは
血液は、「血管を通る赤色の物質」のことです。
一見、ドロドロとした液体のようですが、血液の成分の中には「液体成分」と「固形成分」が含まれています。
また、血液は全身をめぐり、酸素や二酸化炭素、腸で吸収した栄養や水分などを全身に運ぶはたらきがあります。
血液を顕微鏡で拡大してみると、下のようにみえます。
2. 血液の成分とはたらき
中学で学習する血液の成分は次の4つです。
① 赤血球(せっけっきゅう)
② 白血球(はっけっきゅう)
③ 血小板(けっしょうばん)
④ 血しょう(けっしょう)
このうち、「赤血球」「白血球」「血小板」は固形成分、「血しょう」は液体成分です。
これらの成分は、名前こそ似ているものが多いですが、全く違うはたらきがあります。
顕微鏡でみた画像に、成分の名前をいれると次のようになります。
数をみると、「赤血球」が圧倒的に多く、その次に「血小板」、一番少ないのが「白血球」となります。
① 赤血球(せっけっきゅう)
「赤血球」は、赤い色をした細胞で、中心がくぼんだ形をしています。
血液が赤くみえるのは、赤血球が赤色で、とても数が多いからです。
赤血球には、「ヘモグロビン」という物質が含まれています。
ヘモグロビンの性質は下のとおりです。
まわりに酸素が多い時 → 酸素と結合する
まわりに酸素が少ない時 → 酸素をはなす
つまり、ヘモグロビンは酸素が多いところで受け取り、不足しているところではなすことで、全身に均等に酸素を届けることができます。
② 白血球(はっけっきゅう)
「白血球」は、透明で赤血球より少し大きい細胞です。
上の画像では染色しているので、むらさき色に見えていまが、実際には透明です。
赤血球と同じ固形成分にあたります。
白血球は、体の中の異物(細菌)を排除したり、ウイルスに感染した細胞を取り除くはたらきがあります。
③ 血小板
「血小板」は、赤血球や白血球より小さな固形成分です。
血小板は細胞ではなく、ある細胞の一部がちぎれてできたものです。
血小板は、出血が起きたときに血を止めるはたらきがあります。
④ 血しょう
「血しょう」は、漢字では「血漿」と書きます。
血しょうは、血液の液体成分で、淡黄色(うすい黄色)をしています。
血管の中では、血しょうの中を赤血球などの固体成分が流れています。
血しょうは、養分や二酸化炭素などの不用物を運ぶはたらきを持っています。
3. 血しょうと組織液の違い
「血しょう」と「組織液」は本来は同じものですが、場所によって呼び方が変わります。
血液中にあるときは「血しょう」と呼びます。
しかし、「血しょう」が毛細血管からしみでて、細胞の間を流れるようになると「組織液」と呼ばれるようになります。
4. まとめ
今回は「血液の成分」について解説しました。
最後に、今回のポイントをおさらいしておきましょう。
・血液には、固形成分の「赤血球」「白血球」「血小板」、液体成分の「血しょう」などが含まれている。
・「赤血球」は、「ヘモグロビン」を含み、酸素を運ぶはたらきがある。
・「白血球」は、異物(細菌)などを排除するはたらきがある。
・「血小板」は、出血した時に血を止めるはたらきがある。
・「血しょう」は、液体成分で、養分や二酸化炭素などを運ぶはたらきがある。
・「血しょう」が毛細血管からしみでたものを「組織液」という。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!