寒い時や恐怖を感じたとき、驚いたときなどいろいろなところで目にする鳥肌ですが、皆さんは鳥肌が立つ理由をご存じでしょうか?
この記事では、「鳥肌の立つ理由」「鳥肌の立つ意味」「鳥肌のメカニズム」などについて解説します。
それでは、鳥肌について詳しくみていきましょう!
1. 鳥肌が立つメカニズム
鳥肌は、毛の根元にある「立毛筋」が収縮することで起こります。
立毛筋の収縮は「交感神経系の高まり」によって起こります。
交感神経というのは緊張状態や興奮状態など活発に活動するときにはたらく神経系です。
交感神経がはたらくと、「立毛筋の収縮」以外にも「血管の収縮」「血流の増加」「心臓の脈拍の増加」「代謝の促進」などがおこります。
2. 鳥肌が立つ理由・意味
一言でまとめると、「寒さや恐怖から身を守るため」です。
鳥肌が立つ理由には、主に次の4つがあるといわれています。
① 寒さから身を守る
② 毛を逆立たせ、自分を大きくみせる
③ 毛の成長を促進する
④ 感動・興奮している
それぞれの理由について詳しくみていきましょう!
① 寒さから身を守る
1つ目は「寒さから身を守る」ことです。
毛のある動物は、毛を立たせることによって、毛と皮ふの間に空間ができそこに暖かい空気の層をつくることができます。
毛の多い動物では、鳥肌を立たせることにより体温を上げ、寒さから身を守ることができるのです。
ですが、ヒトはあまり体毛が多くないため、鳥肌が立ってもあまり意味はないようです。
ヒトの鳥肌が立つのは昔のサルだったころのなごりであるといわれています。
② 毛を逆立たせ、自分を大きくみせる
2つ目は「毛を逆立たせ、自分を大きくみせる」ことです。
ペットで猫や犬を飼っている方なら動物が毛を逆立てている姿に見覚えがあることでしょう。
猫などの野生動物は威嚇(いかく)したり、驚いたときに毛を逆立てます。この時にも立毛筋が収縮し、鳥肌が立っています。
威嚇の時には、体の大きさが自分の強さの象徴になるので、毛を逆立てることに意味があることにもうなずけますね。
③ 毛の成長を促進する
3つ目は「毛の成長を促進する」ことです。
これは意外だった方が多いのではないでしょうか。
国立台湾大学(NTU)やハーバード大学の研究によると、交感神経の役割には、「短期的には、鳥肌を立たせる役割」と「長期的には、毛の成長を促進する役割」があるということを発表しています。
これは私の個人的な意見ですが、
一見すると、「毛の成長を促進すること」は寒さや恐怖とは無関係に思えます。
しかし、「鳥肌が起こる状況を何度も経験する状況」ということは「とても気温がとても下がったり、威嚇をたくさんしなければいけない状況」ということなので毛が伸びた方がいいことがたくさんありそうですよね。
③の理由は、①や②との関係性が感じられるとても興味深い内容ですね(^-^)
④ 感動・興奮している
※④に関しては現在の科学力をもってしてもまだよく分かっていない部分があるようなので、参考までにご覧ください。
4つ目は、上の①~③のどれにも当てはまらない事例について紹介します。
ヒトは「寒さ」や「恐怖」「驚き」を感じたとき以外にも鳥肌が立ちます。それは「感動」や「興奮」を感じたときです。
例えば、音楽を聴いて鳥肌がたったり、映画をみて鳥肌が立ったことはないでしょうか?
感動したり、興奮したりすると交感神経が刺激され、立毛筋の収縮が起こり、鳥肌が立つといわれています。
また、感動や興奮をおぼえると、交感神経のはたらきによって、心拍数の増加や血流の増加が起こります。
3. まとめ
今回の記事では、「鳥肌が立つ理由」について紹介しました!
人間ではあまり機能を果たしていない鳥肌ですが、「寒さ」「緊張」「驚き」「感動」「興奮」などの状態になると起こる現象でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!