化学

水素の性質についてわかりやすく解説!【中学 理科】

中学校では、いろいろな気体の性質を勉強します。水素(H2)の性質はよく理解できているでしょうか。

この記事では、「水素とは」「水素の性質と特徴」「水素の化学反応」などについて解説しています。

それでは早速、「水素の性質」について一緒に学習していきましょう!

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サイト運営 2021年7月~
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0. 「気体の性質」の記事 一覧

「気体の性質」の単元に関係する記事の一覧です!

今、学習している内容がどこにあたるか確認しておきましょう!

【「気体の性質」の記事 一覧 】

 ① 気体の性質

 ② 気体の集め方

 ③ 酸素の性質

 ④ 二酸化炭素の性質

 ⑤ 水素の性質   (←今はここ!)


1. 水素とは

① 水素とは


水素は、原子番号1番の元素で、常温(20℃)では無色無臭の気体です。


水素は、「最も軽い気体」「可燃性がある」「燃えたときに二酸化炭素を出さない」などの性質から様々なところで活用されています。

② 用途


水素の主な用途は次の通りです。


燃料電池」「液化水素(メタルハイドライド)」「燃料電池車の燃料」「宇宙ロケットの燃料」「太陽電池シリコン・液晶・光ファイバーの製造


特に、身近に使われているのは「燃料電池車」かと思います。
燃料電池車とは、ガソリンを使わず、水素で走る車のことです。

2. 性質と特徴

① 基本的な性質と特徴

水素の性質

・無色、無臭の気体

・空気よりとても軽い(すべての気体の中で最も軽い)

・水に溶けにくい

・水素自体が燃える(可燃性)



水素の一番の特徴はなんといってもその軽さです。


水素は全ての元素の中で「最も軽い気体」で、昔は「飛行船」や「気球」を浮かせるためにも使われました。


しかし、水素には「可燃性」という性質もあり、危険な側面もあわせ持っていたため、現在では、二番目に軽い気体である「ヘリウム」に置き換えられています。

② 【詳しく!】水素の可燃性とは?


水素」の可燃性」とは、「その気体自体が燃えるということ」です。


イメージとしては、下の図のようになります。


水素自体が燃えるため、他の燃えるもの(紙など)と同じように、「酸素」がないともえません。


一方で酸素」は、「助燃性」をもっており、物質が燃えるのを助けます


イメージとしては、下のようになります。


このように、水素の「可燃性」と酸素の「助燃性」は全く違うものなので、間違えないように注意しましょう。

③ 集め方


水素は、「水に溶けにくい」という性質があるため、「水上置換法」で集めます


水上置換法

カメ吉

空気より軽いから、「上方置換法」でもいいんじゃないの?

たつや

上方置換法」でも集められるけど、他の気体も混ざってしまうから、「水上置換法」がオススメだよ!

カメ吉

そうなんだ!納得!

たつや

テストでも「水上置換法」と答えるようにしよう!




気体の性質」や「気体の集め方」についてより詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください。

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④ 発生方法


水素を発生させる方法は、次の通りです。

金属(金、銀、銅は除く) + うすい塩酸


詳しくは中学3年生で学習しますが、金属はうすい塩酸に入れることで少しずつ溶けていきます

金属が溶ける時に、一緒に水素が発生します。


金属の例としては、「」や「」「アルミニウム」などがあります。

⑤ 【詳しく!】金・銀・銅が溶けない理由は?

カメ吉

なぜ、金・銀・銅は水素が発生しないの?

たつや

いいところに気がついたね!

金属には、溶けやすいものと溶けにくいものがあって、溶けにくいものでは水素が発生しにくいんだよ。


塩酸で溶けやすい順に金属を並べると次のようになります。


カルシウム > ナトリウム > マグネシウム > アルミニウム > 鉛 > 鉄 > 銅 > 銀 > 金


「カルシウム」や「ナトリウム」はとても反応しやすいため、水とも激しく反応します。


一方で、「金」「銀」「銅」は、反応しにくいため、塩酸ともあまり反応しません。


このことを高校で勉強する言葉では、「イオン化傾向」といいます。

3. まとめ


今回は、「水素の性質」について解説しました。


水素には、「最も軽い気体」や「水に溶けにくい」「水素自体が燃える(可燃性)」など様々な特徴があることが分かっていただけましたでしょうか。


それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

カメ吉

水素は、将来を期待されたすごい気体だったね~! 

4. 関連記事 一覧

【「気体の性質」の記事 一覧 】

 ① 気体の性質

 ② 気体の集め方

 ③ 酸素の性質

 ④ 二酸化炭素の性質

 ⑤ 水素の性質   (←今はここ!)

【その他 】

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