中学校の理科では、「圧力」について学習しますが、圧力の計算方法はよく理解できていますか?
この記事では、「圧力とは」「圧力の単位」「圧力の公式」「圧力の計算」などについて解説しています。
それでは早速、「圧力」について、一緒に学習していきましょう!
【はじめに】自己紹介
このサイトは、現役の中学教師である「たつや」が管理・運営しています。
このサイトは、教師である私が「より多くの人に科学の面白さを知ってもらいたい!」「中学生が理科を好きになるようなサイトをつくりたい!」という思いのもと執筆しています。
私の簡単な自己紹介はこちらです!
![]() |
現役の中学校教師 理科教育歴 5年 理科の中でも「生物」が大好き! サイト運営 2021年7月~ 座右の銘は「不言実行」 |
まだまだ発展途上のサイトで、至らない点も多くあるかと思いますが、これからも「かめのこブログ」をよろしくお願いいたします(^○^)
私の詳しいプロフィールはこちらから!
1. 圧力とは
〇 圧力 … 単位面積あたりにはたらく力の大きさのこと
「圧力」は、簡単にいうと「ある面積にどれくらい力がかかっているか」を表す数字です。
2. 圧力の例
「圧力」のイメージが全然わからないんだけど、「圧力」って何者なの?
「圧力」のイメージをつかむために、簡単な例があるから説明するね!
次の2つの場合について、考えてみましょう。
1つは、鉛筆のうらで手を押した場合。もう1つは、鉛筆の芯で手を押した場合です。

同じ力で押したとしても、感じる痛さは全然違うことが想像できますね。
きっと、鉛筆の芯の方が痛く感じますよね。

この2つの痛さが違うのは、何が違うからだろう?
それはずばり、「力の加わる面積」です。
下の図のように、押される面積が大きいと痛くないですが、面積が小さいと痛いです。
このように、同じ力で押しても「感じる強さ(面にはたらく力の大きさ)」は、全然違います。
この「感じる強さ(面にはたらく力の大きさ)」のことを「圧力」といいます。

3. 圧力の単位
① 圧力の単位「Pa 」と 「N/m²」
圧力の単位には、「Pa(パスカル)」、「N/m²(ニュートンマイ平方メートル)」などがあります。
この2つの単位は、どちらもまったく同じ意味で使われ、「1m²あたりに何Nの力がかかっているか」を表しています。
どちらもまったく同じ意味なので、この2つの単位の関係は、次のようになります。
1Pa = 1N/m²
中学校では、「Pa(パスカル)」を一番よく使うので、この記事では、「Pa」をメインで使っています。
② 気圧で使われる単位「hPa」
大気による圧力を「気圧」といいます。
気圧では、主に「hPa(ヘクトパスカル)」という単位が使われます。
「hPa(ヘクトパスカル)」と「Pa(パスカル)」や「N/m²(ニュートンマイ平方メートル)」の関係は次の通りです。
1 hPa = 100 Pa = 100 N/m²
ちなみに、「hPa」の「h(ヘクト)」は、「100倍」という意味です。
天気予報では、低気圧の気圧を「953 hPa」のように表します。
4. 圧力の公式
「圧力」は次の公式で求めることができます。

上の式は分数で表していますが、割り算で表すと、次のようになります。
圧力[Pa] = 面を押す力[N] ÷ 面の面積[m²]
※注意※
「面の面積」は、必ず「m²(平方メートル)」で計算します。
「cm²(平方センチメートル)」や「mm²(平方ミリメートル)」では計算できないことに注意しましょう。
5. 圧力の計算
それでは、次の問題を解いて、実際に「圧力」の計算をしてみましょう!
【 問 題 1】
下の図のような2kgの直方体があります。Aの面を下にして置いたときにはたらく圧力の大きさを求めなさい。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1Nとする。

「圧力」を求めるためには、次の手順をふみます。
① 「面を押す力[N]」を求める
② 「面の面積[m²]」を求める
③ 「面を押す力[N]」÷「面の面積[m²]」で、「圧力[Pa]」を求める
① 「面を押す力[N]」を求める
「面を押す力[N]」は、この直方体にはたらく重力の大きさなので、次のように求めることができます。
(1)「kg(キログラム)」を「g」に直す
2[kg] = 2000[g]
( 1kg = 1000 g の関係 )
(2)2000gの物体にはたらく重力の大きさを求める。
2000[g] ÷ 100 = 20[N]
したがって、この直方体にはたらく重力の大きさは、「20N」となります。
② 「面の面積[m²]」を求める
次に、「面の面積[m²]」を次の方法で求めます。
(1)「cm」を「m」に直す
10[cm] → 0.1[m] 6[cm] → 0.06[cm]
( 100 cm = 1 m の関係 )
(2)面積の計算をする
0.1[m] × 0.06[m] = 0.006[m²]
したがって、Aの面の面積は、「0.006 m²」となります。
③ 「圧力[Pa]」を求める
最後に、「面を押す力[N]」÷「面の面積[m²]」をして、「圧力[Pa]」を求めます。
20[N] ÷ 0.006[m²] = 3333.333 … [Pa]
したがって、小数第一位を四捨五入すると、圧力は「3333 Pa」となります。
時間がある方は、BやCの面を下にしたときの圧力も計算してみてください!
6. まとめ
今回は、「圧力」について解説していきました。
最後に、今回のポイントをおさらいしておきましょう!
① 「圧力」とは、「単位面積あたりにはたらく力の大きさ」のこと。
② 圧力の単位には、「Pa」「N/m²」「hPa」などがある。
③ 圧力の公式は、圧力[Pa] = 面を押す力[N] ÷ 面の面積[m²]
それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
中段にある以下の部分、誤りではないでしょうか。
「 1 hPa = 100 Pa = 1N/m² 」
1Pa = 1N/m² だと思います。訂正をお願いします。
ゆにおんさんコメントありがとうございます。
ご指摘があった部分について確認と訂正をしました。間違いがありご迷惑をおかけしました。
この度はメッセージありがとうございました。自分一人では気が付けない部分も多々あるので、ご指摘いただけるととてもありがたいです。
今後ともかめのこブログをお願いいたします。