中学校で学習する「右ねじの法則(右手の法則)」についてよく理解できていますか?
この記事では、「右ねじの法則(右手の法則)とは」「導線の電流と磁界の向き」「コイルの電流と磁界の向き」などについて解説しています!
それでは早速、「右ねじの法則(右手の法則)」について一緒に学習していきましょう!
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1. 右ねじの法則(右手の法則)
① 右ねじの法則(右手の法則)とは?
まず初めに、「右ねじの法則」「右手の法則」について理解を深めておきましょう!
「右ねじの法則」と「右手の法則」はどちらも同じものです。
ですが、中学校では「右ねじの法則」と呼ばれることが多いようです。
下のように、「右ねじを回す向き」や「右手の親指以外の指を曲げたときの指の向き」で、「電流の向き」と「磁界の向き」を表します。
この法則は、1820年にフランスの物理学者である アンドレ=マリ・アンペールさんによって発見されました。
そのため、「アンペールの法則」とも呼ばれます。
※なお、「右ねじの法則(右手の法則)」は、「フレミング右手の法則」とは全く別物なので注意してください。
② そもそも「右ねじ」とは?
「右ねじの法則」に出てくる「右ねじ」が何かはご存知でしょうか??
右ねじとは、「右回り(時計回り)にまわすとしまるネジ」のことです。
「右ねじ」と「左ねじ」があるので、区別できるようにしておきましょう!
2. 右ねじの法則が使える2つの場合
右ねじの法則を使うときには、2つの場合があります。
それは、『1本の導線の電流と磁界の向きを表す場合』と『コイルの電流と磁界の向きを表す場合』です。
それぞれどのようなものか確認していきましょう!
① 1本の導線の場合
下のように、1本の導線に電流が流れているとします。
この導線の周りには、電流によって「磁界(磁力がある空間のこと)」が発生します。
下のように、磁界は導線の周りをぐるぐると囲むように存在しています。
このとき、導線の電流・磁界の向きを「右ねじの法則(右手の法則)」では次のように右ねじの形(右手の形でも可)で表します。
このとき、「電流の向き」と「磁界の向き」はそれぞれ次のもので表されます。
電流の向き → 右ねじの進む向き
磁界の向き → 右ねじの回る向き
ちなみに、導線の磁界は導線に近ければ近いほど強くなるため、磁力線も密になります。
② 1本の導線の場合(Part2)
続いては、1本の導線がU字に曲がっている場合について考えてみましょう!
U字に曲がっている導線に電流を流すと、導線の右側では下から上へ、導線の左側では上から下へ電流が流れることになります。
そのため、導線の磁界を上からみると、右側では反時計回り、左側では時計回りの磁界が発生します。
そして、右側と左側の導線の影響を受けて、導線の真ん中ではこのような磁界が発生します。
③ コイルの場合
右ねじの法則は、『コイルの電流と磁界の向きの関係』を表すこともできます。
コイルに電流を流すと、コイルのまわりには「磁界」が発生します。
このコイルの電流と磁界も「右ねじの法則(右手の法則)」をつかって、次のように表すことができます。
このとき、「電流の向き」と「磁界の向き」はそれぞれ次のもので表されます。
電流の向き → 右ねじの回る向き
磁界の向き → 右ねじの進む向き
※1本の導線の場合とコイルの場合で、電流・磁界を表すものが逆なので注意しましょう!
3. まとめ
今回は「右ねじの法則(右手の法則)」について解説しました!
最後に、右ねじの法則をつかう2つの場合についておさらいしておきましょう。
【1本の導線の場合】
【コイルの場合】
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!
突然失礼します。
教科書とかでもそうだけど、コイルにすると突然指の例えが逆になっていますが、右手の法則(電流=親指、磁界の向き=他の指)はまっすぐな導線だけでなく、コイルでもそのまま成り立ちますよね。なぜ、説明が逆転するのでしょう?
にささん、コメントありがとうございます!
右ねじの法則の2つの使い方はどちらも同じ現象を説明したものなので2つの使い道があります。
まず、1本の導線に電流を流した場合の磁界のむきは必ず右回りになります。導線に電流を流したときの磁界の向きは導線をどんな形に折り曲げても同じです。
そして、導線をコイルのようにぐるぐる巻きにして電流を流しても導線1本の磁界は右回りになります。ですが、導線同士がとても近いため、コイルは導線同士の磁界が合わさってコイルの中を通るような向きになります。
このように、1本の導線の場合もコイルの場合も「導線の電流と磁界の向き」についてのものなので、同じ法則でまとめて説明されるようです!