中学校で学習する「電力」の公式や単位、計算方法はよく理解できていますか?
この記事では、「電力とは」「電力の公式」「電力の計算」などについてかいせつしています!
それでは早速、「電力」について一緒に学習していきましょう!
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0. 「電流の性質」の記事 一覧
「電流の性質」の単元に関係する記事の一覧です!
今、学習している内容がどこにあたるか確認しておきましょう!
1. 電力とは
① 電力とエネルギー
まずは、電力とはなにかを確認しましょう!
電力は、「消費電力」とも呼ばれます。
電力(消費電力)とは、「1秒あたりにどれだけのエネルギーを出すことができるかを表した値」のことです。
もう少し詳しくいうと、「1秒あたりにどれだけの仕事をするかを表した値」のことです。
一言で「エネルギー」といってもいろいろな種類があり、機器によって出すエネルギーの種類は違います。
・電球 → 光エネルギー
・スピーカー → 音エネルギー
・モーター → 運動エネルギー
・電気ヒーター → 熱エネルギー
100Wの電球は、1秒間に100J(ジュール)の「光エネルギー」を出します。
また、20Wのスピーカーは、1秒間に20Jの「音エネルギー」を出します。
② 電力の単位
電力の単位は「W(ワット)」です。
「W」は、必ず大文字で書くので、小文字では書かないようにしましょう!
ちなみに、「ワット」という名前は、蒸気機関の発展に貢献したスコットランド人の「ジェームズ・ワット」からつけられました。
2. 電力の公式
電力を求める公式は、次の通りです。
電力(W) = 電圧(V) × 電流(I)
電力は、記号で表すと「W」で表します。
電力は、「電圧(V)」と「電流(I)」のかけ算をすることで求めることができます。
では早速、簡単な練習問題をやってみましょう!
この電熱線の電力を求めよ。
この場合、電圧が5V、電流10Aなのでこの2つをかけ算します。公式にあてはめて、考えてみましょう。
電力 [W] = 5 [V] × 10 [A] = 50 [W]
( [ ] の中はそれぞれの単位です )
したがって、この電熱線の電力は「50W」となります。
3. 電力の計算
それでは、電力を求める練習問題を解いてみましょう。
計算方法を確認するのもいいですが、ペンとノートを用意して自力で問題を解いてみましょう!
① 電気回路の問題
(1)この回路に流れる電流の大きさ[A]をもとめよ
(2)電熱線の消費電力[W]を求めよ
まずは(1)を解いていきましょう!
オームの法則より、電流の大きさを求める式は「電流(I)=電圧(V)÷抵抗(R)」となります。
ここに、電圧20Vと抵抗5Ωをいれると
電流[A]= 20[V] ÷ 5[Ω] = 4[A]
したがって、答えは「4A」です。
続いて、(2)を解いていきます!
「電力(消費電力)」は、「電力(W)=電圧(V)×電流(I)」で求めることができます。
問題文から、電圧20V、(1)の答えから電流4Aだったので、それぞれ式にいれると
電力[W] = 20[V] × 4[A] = 80[W]
したがって、この電熱線の消費電力の大きさは「80W」となります。
② 電球の問題
(1)この電球に、100Vの電圧をかけたときに流れる電流の大きさ[A]を求めよ。
(2)この電球の抵抗[Ω]を求めよ。(小数第ニ位を四捨五入)
まずは、(1)を解いてみましょう!
問題文より、「電圧100V」で「電力54W」であることがわかっています。
電力の公式は、次の通りでした。
W(電力) = V(電圧) × I(電流)
この式の形を変えると、次のような式ができます。
I(電流) = W(電力) ÷ V(電圧)
この式に、「電力54W」と「電圧100V」をいれると
電流[A] = 54[W] ÷ 100[V] = 0.54[A]
したがって、この電球に流れる電流の大きさは「0.54A」となります。
【式の形を変える方法】
ここでは、(1)で行った式変形についてわかりやすく解説したいと思います。はじめに、学校でも習う電力[W]を求める公式は次の通りでした。
W(電力) = V(電圧) × I(電流)
(1)では「I(電流)」を求めたいので、この式の左右に「 ÷ V(電圧)」を行ないます。
W ÷ V = V × I ÷ V
すると、この式の右にある「V ÷ V」は「3 ÷ 3」と同じように、「1」となり、式の右側に「I(電流)」がのこります。
したがって、この式は次のようになります。
W ÷ V = I
この式の左右を入れ替えると、「I(電流)」を求めることができる式の完了です!
I(電流) = W(電力) ÷ 電圧(V)
続いて、(2)を解いていきます!
オームの法則より、抵抗は「R(抵抗)= V(電圧)÷ I(電流)」で求めることができます。
この式に「電圧100V」と「電流0.54A」をいれると
抵抗[Ω] = 100[V] ÷ 0.54[A] = 185.18 … [Ω]
小数第二位を四捨五入して、この電球の抵抗は「185.2 Ω」です。
4. まとめ
今回は、「電力の求め方と計算方法」について解説しました。
最後に、今回のポイントをおさらいしましょう!
① 電力とは、「1秒あたりにどれだけのエネルギーを出すことができるかを表した値のこと」である。
② 電力の単位は、「W(ワット)」。
③ 電力の公式は、「電力(W)=電圧(V)×電流(I)」。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!