中学校の理科では、「発熱反応」について学習しますが、よく理解できていますか?
この記事では「発熱反応とは」「発熱反応の例」「発熱する理由」などをわかりやすく解説しています。
それでは早速、「発熱反応」について一緒に学習していきましょう!
1. 発熱反応とは
「発熱反応(はつねつはんのう)」とは、反応のときに熱が発生する化学反応のことです。
発熱反応では、下の図のように、化学変化が起こるときに熱ができます。
発熱反応では、熱が発生するため、温度が上がります。
また、発熱反応とは反対に、反応のときに熱を吸収して温度が下がる反応を「吸熱反応」といいます。
2. 身近な発熱反応の例
続いては、身近な発熱反応の例を紹介していきます!
① 化学カイロ
「化学カイロ」とは、よく冬に使うホッカイロのことです。
化学カイロは、「鉄(Fe)」が「酸素(O₂)」とゆっくり反応し、酸化することで「酸化鉄(FeO)」ができるときに発熱します。
化学反応式は次の通りです。
2Fe + O₂ → 2FeO
( 鉄 + 酸素 → 酸化鉄 )
化学カイロの実験は、中学校の理科の授業でもよく行われます。
② 鉄と硫黄の化合
鉄と硫黄の化合の実験は、中学校で実際にやったことがある人も多いのではないでしょうか。
「鉄(Fe)」と「硫黄(S)」を混ぜて加熱すると、発熱しながら反応が進み、「硫化鉄(FeS)」ができます。
この時の化学反応式は次の通りです。
Fe + S → FeS
( 鉄 + 硫黄 → 硫化鉄 )
③ 燃焼
「燃焼(ねんしょう)」とは、物質が光や熱を出しながら激しく反応する化学反応のことです。
燃焼も熱が発生するため、発熱反応の一種と考えることができます。
中学校では、「スチルウール(鉄)の燃焼」や「マグネシウムリボンの燃焼」などが有名です。
④ 中和反応
※「④ 中和反応」には、中学3年生で学習する内容も含まれます。また「中和熱」は中学の学習範囲外です※
「中和反応」とは、酸性と塩基性の液体が混ざることで、酸と塩基が互いを打ち消しあい、中性に近づく反応のことです。
この中和反応のときには「中和熱」という熱が発生します。
「中和反応」については、中学3年生で詳しく学習します。
【コラム】発熱の理由は?
※「【コラム】発熱の理由は?」には、中学3年生で学習する内容も含まれます。興味がある方は、知見を広げるためにも読んでみてください(^^)/※
なんで、熱が発生するんだろう??
いい質問だね!
熱が発生する理由には「エネルギー」に関する知識が必要なんだ!
「エネルギー」については、中3でより詳しく勉強するから、今回は簡単に説明するね!
エネルギーにはいろいろな種類があります。
この中で今回関係するのは、「化学エネルギー」と「熱エネルギー」です。
元々物質は「化学エネルギー」というエネルギーを持っています。
反応するとき(他の物質と結合や分解するとき)に、化学エネルギーが「熱エネルギー」に変わることで熱が発生します。
エネルギーについては、中学3年生で詳しく学習するので、中学2年生はまだよくわからなくても心配しなくて大丈夫です(‘ω’)ノ