中学校では、「示準化石」や「示相化石」について学習しますが、その違いはよく理解できていますか?
この記事では、「示準化石とは」「示準化石の代表例一覧」「示相化石とは」「示相化石の代表例一覧」「示準化石と示相化石の見分け方」などについて解説しています。
それでは早速、「示準化石・示相化石の違い」について、一緒に学習していきましょう!
【はじめに】自己紹介
このサイトは、現役の中学教師である「たつや」が管理・運営しています。
このサイトは、教師である私が「より多くの人に科学の面白さを知ってもらいたい!」「中学生が理科を好きになるようなサイトをつくりたい!」という思いのもと執筆しています。
私の簡単な自己紹介はこちらです!
現役の中学校教師 理科教育歴 5年 理科の中でも「生物」が大好き! サイト運営 2021年7月~ 座右の銘は「不言実行」 |
まだまだ発展途上のサイトで、至らない点も多くあるかと思いますが、これからも「かめのこブログ」をよろしくお願いいたします(^○^)
私の詳しいプロフィールはこちらから!
0. 「地層」の記事 一覧
「地層」の単元に関係する記事の一覧です!
今、学習している内容がどこにあたるか確認しておきましょう!
① 示準化石・示相化石 (←今はここ!)
(Coming soon !!)
1. 示準化石・示相化石の違い
まずは、「示準化石」と「示相化石」の違いをしっかり理解しておきましょう。
● 示準化石 … 地質の年代(歴史)を知ることができる化石。
例)アンモナイト、マンモスなど
● 示相化石 … その化石がいた環境を知ることができる化石。
例)サンゴ、アサリなど
このように、「示準化石」はその地質の年代、「示相化石」はその地質の環境を知ることができる化石のことです。
2. 示準化石(しじゅんかせき)
① 示準化石とは
「示準化石」は、「地質の年代(歴史)を知るための重要な化石」のことです。
示準化石が見つかることで、その化石の一帯の地層がいつの時代のものか区別することができます。
② 示準化石の条件
示準化石に選ばれる化石には、いくつかの条件があります。
それは、次の3つです。
・今は絶滅している。(新生代のものは除く)
・当時、広い地域で生息していた。
・短い期間のみ生存していた。
考えてみれば、どれも当然かもしれませんが、この3つを全て満たしているものが「示準化石」となります。
③ 示準化石の例
次は、示準化石の代表例を紹介していきたいと思います。
地質の年代(地層の時代のこと)は、古い方から順に、「古生代」「中生代」「新生代」の3つの時代に分けることができます。
次に紹介するものはどれも重要なものなので、必ず覚えましょう。
(1)古生代の示準化石
「古生代(こせいだい)」は、3つの中で最も古い地質時代にあたります。
「古生代」には、今とは全く姿や形が異なる生物たちが暮らしていました。
そんな古生代の示準化石の代表例は、次の通りです。
生物名 | 説明 | 写真 |
サンヨウチュウ | 海にいた節足動物の仲間 | |
フズリナ | 石炭質の殻をもっていた有孔虫の仲間 | |
リンボク | 大きな木のような草 | |
ハチノスサンゴ | 形がハチの巣に似たサンゴ |
赤字で示した「サンヨウチュウ」と「フズリナ」は中でも特に重要なので、必ず覚えるようにしましょう。
(2)中生代の示準化石
次は、「中生代(ちゅうせいだい)」です。
「中生代」は、恐竜が繁栄した時代で、たくさんの種類の生物が生存していました。
「中生代」の示準化石には次のようなものがいます。
生物名 | 説明 | 写真 |
キョウリュウ (恐竜) | 中生代を代表する大型の爬虫類 | |
アンモナイト | 巻貝のような殻をもつ頭足類 | |
ザミテス | 裸子植物の一種 | |
モノチス | 海に生息していた二枚貝 |
中でも、赤字で示した「キョウリュウ」と「アンモナイト」は特に大切なので、必ず覚えるようにしましょう!
(3)新生代の示準化石
続いて、「新生代(しんせいだい)」です。
「新生代」は、一番新しい地質の時代で、ホニュウ類がたくさん生息しています。
ちなみに、今も「新生代」にあたるので、新生代は現在進行形で進んでいます。
そのため、これから紹介する生物の中には今もまだ生き続けているものもいます。
生物名 | 説明 | 写真 |
ナウマンゾウ | 日本に生息していたゾウの一種 | |
マンモス | 世界各地に生息していたゾウの一種 | |
ビカリア | 10cmほどの巻貝 | |
メタセコイア | ヒノキ科の高木、現在も生存している | |
カヘイセキ | 大型の有孔虫 |
中でも、赤字で示した「ナウマンゾウ」「マンモス」「ビカリア」はテストでよく出るものなので、必ず覚えるようにしましょう!
3. 示相化石(しそうかせき)
① 示相化石とは
「示相化石」は、「その化石がいた環境を知ることができる化石」のことです。
示相化石が見つかることで、その化石のあった地層がどのような環境だったかを知ることができます。
例えば、ある地層から「サンゴ」の化石が出てくるとします。
すると、「サンゴ」は暖かく浅い海に生息していたので、サンゴが生きていた時の環境を知る手がかりになります。
② 示相化石の条件
示準化石に選ばれる化石には、共通した条件があります。
次の3つの条件を全て満たしたものが「示相化石」となります。
・生きることができる環境が限定されているもの。
・生きている種と比べることで、生存環境を予想できるもの。
・生存していた地域が限られていたもの。
③ 示相化石の例
「サンゴ」以外にもさまざまな種類の示相化石があります。
余裕のある人は、色々な種類を覚えてみましょう!
生物名 | 生息していた環境 |
サンゴ | 暖かく浅い海 |
シジミ | 河口、湖 |
アサリ、カキ、ハマグリ | 浅い海 |
ブナ(葉) | 温帯のやや寒冷な地域 |
マンモス | 寒冷な地域 |
ホタテ | 寒冷な海 |
4. 示準化石・示相化石の見分け方
「示準化石」と「示相化石」ってどっちがどっちだっけ??
「示準化石」と「示相化石」って名前が似ているから、見分けるのが難しいですよね。
問題で聞かれたときに、どちらか分かるように、おすすめの見分け方を紹介しておきます!
その前に、2つの違いをもう一度確認しておきましょう!
示準化石 … 地質年代が分かる化石
示相化石 … 環境が分かる化石
示準化石が「地質年代」、示相化石が「環境」でしたね。
どちらか1つ覚えれば、もう片方は覚える必要はないので、今回は「示相化石」について覚えよう。
それでは、覚え方を説明します!
「示相化石」の「相」という字と「環境」の「環」という字には、どちらも似た部分があります。
それは、、、「目」です!
つまりは、「示相化石」と「環境」には、どちらも「目」があるという共通点でこの2つの言葉を結びつけて覚えれば大丈夫です。
これさえ覚えておけば、テストでも安心ですね!
5. まとめ
今回は、「示準化石・示相化石の違いと覚え方」について解説しました!
中学1年生の地学分野は、勉強する知識の量が多いので、少しでも勉強の手助けになれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
最後までありがと〜!
6. 関連記事 一覧
① 示準化石・示相化石 (←今はここ!)
(Coming soon !!)