中学校では「ヨウ素液の色の変化」を学習しますが、よく理解できていますか?
この記事では、「ヨウ素液とは」「ヨウ素液の色の変化」「デンプンを含む物質」「その他の指示薬」などについてわかりやすく解説しています。
それでは早速、「ヨウ素液」について一緒に学習していきましょう!
1. ヨウ素液とは
「ヨウ素液」とは、デンプンが含まれているかを調べるための指示薬です。
ヨウ素液は、固体のヨウ素をヨウ化カリウム水溶液で溶かしたうすい黄色の液体です。
ちなみに、ヨウ素液は光に当たると性質が変わってしまうので、褐色(茶色)のビンに入れて保存します。
2. ヨウ素液の色の変化
ヨウ素体は、デンプンと反応すると青紫色に変化します。
この色が変化する反応を「ヨウ素デンプン反応」といいます。
3. デンプンを含む物質
ヨウ素液で調べることのできるデンプンはどのようなものに含まれているのでしょうか?
そもそも「デンプン」とは、植物が光合成でつくった炭水化物のことです。
デンプンが含まれている身近なものには次のものがあります。
・片栗粉(ジャガイモのデンプン)
・コーンスターチ(トウモロコシのデンプン)
・イモ類(ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、キャッサバなど)
・米
・マメ類(ダイズ、ソラマメ、アズキなど)
・小麦(パン、パスタ、小麦粉など)
4. その他の指示薬
物質の性質を調べるための薬品を「指示薬(しじやく)」といいます。
中学校の理科では、色々な指示薬を使うので、どのようなものがあるのか確認して行きましょう!
① 酸性・中性・アルカリ性を調べるもの
酸性・中性・アルカリ性を調べるための指示薬には次の5種類があります。
(1) リトマス紙
(2) BTB溶液
(3) フェノールフタレイン溶液
(4) ムラサキキャベツ液
(5) pH試験紙(万能試験紙)
それぞれの指示薬の色の変化は次の通りです。
中でも、「リトマス紙」「BTB溶液」「フェノールフタレイン溶液」はとても大切なので覚えるようにしましょう!
② その他の指示薬
その他の指示薬には次の6種類があります。
どれも使い道が違うので、簡単に復習しておきましょう!
(1) 石灰水
二酸化炭素と反応し、白くにごる液体。
(2) ヨウ素液
デンプンと反応して青紫色になる。
(3) ベネジクト液
加熱すると糖と反応して、赤褐色になる。
(4) 塩化コバルト紙
水と反応して青色から赤色にかわる。
(5) 酢酸カーミン溶液・酢酸オルセイン溶液
細胞の核や染色体を赤色に染める。
(6) 酢酸ダーリア溶液
細胞の核や染色体を青紫色に染める。