化学

物体・物質の違いをわかりやすく解説!【中学 理科】

中学校では、「物体」と「物質」の意味について学習しますが、その違いをよく理解できていますか?

この記事では、「物体と物質の違い」物体・物質とは」「物体・物質の例」などについて解説しています。

それでは早速「物体・物質の違い」について、一緒に学習していきましょう!

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サイト運営 2021年7月~
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0. 「いろいろな物質」の記事 一覧

「いろいろな物質」の単元に関係する記事の一覧です!

今、学習している内容がどこにあたるか確認しておきましょう!

【「いろいろな物質」の記事 一覧 】


1. 物体と物質の違い

カメ吉

「物体」も「物質」もよく聞くけど、何が違うの??

物体」と「物質」は普段何気なく使っているので、なかなか区別しにくいですよね。

大人でもこの2つの違いを説明できない人もいると思います。

まずは、「物体」と「物質」の違いについて簡単に説明していきます!

① 物体と物質の違い

物体 … ものそれ自体のこと。そのものの見た目や使い方に注目したときの呼び方。

〈例〉スプーン、はし、コップなど

物質 … ものの材料や原料のこと。

〈例〉鉄、プラスチック、木、銀など

つまり、「物体」と「物質」を図で表すと、下の図のようになります。



このように、「もの」のそれ自体のことを「物体」。「もの」の材料や原料のことを「物質」といいます。


2. 物体とは

物体 … ものそれ自体のこと。そのものの見た目や使い方に注目したときの呼び方。

物体」はそのものの見た目や使い方に注目したときの呼び方です。

例えば、下の画像のような「ガラス製のコップ」について説明します。

このものの見た目は、上だけに口が開いていて、それ以外の部分はガラスでおおわれています。

また、これの使い方は、水やジュースなどの液体をいれることです。

このような「物体」を私たちは「コップ」といいます。

そのため、「プラスチック製のコップ」も「ガラス製のコップ」も「紙製のコップ」もすべて「物体」の名前としては、「コップ」になります。


3. 物質とは

物質 … ものの材料や原料のこと。

ものの材料や原料のことを「物質」といいます。

例えば、下の画像のような「ガラス製のコップ」について説明します。

この「もの」は、ガラスを材料としてつくられました。

そのため、これの「物質」は「ガラス」になります。

他にも、「ガラス」が「物質」にあたるものには次のようなものがあります。


フラスコとスライドガラスは、理科の実験でよく使う器具です。


フラスコは、液体などを入れて使います。また、スライドガラスは、顕微鏡の観察で使用します。


4. 物質の種類

物質には、いろいろなものがあるため、その特徴ごとに様々な名前が付けられています。

今回は、「金属と非金属」と「有機物と無機物」の2つについて説明していきます!

① 金属(きんぞく)と非金属(ひきんぞく)

物質は、「金属(きんぞく)」と金属ではない「非金属(ひきんぞく)」の2種類に大きく分かれます。

金属と非金属には、次のようなものがあります。

金属 非金属
金、銀、アルミニウム、鉄、亜鉛、チタン、プラチナ 砂糖、食塩、紙、ガラス、氷、エタノール 



また、次の3つの性質をすべて持っているものを「金属」といいます。

【金属の性質】

① みがくと光る。金属光沢をもっている。

② 電気をよく通し、熱をよく伝える。

③ たたくと広がり、引っ張ると伸びる。


② 有機物(ゆうきぶつ)と無機物(むきぶつ)

次は、「炭素」という物質を含むか含まないかでのグループ分けを紹介します!

炭素」は、身近にある物質によく含まれている物質の1種で、鉛筆の芯は炭素がたくさん集まってできています。


有機物 … 「炭素」を含む物質のこと。

有機物」にはいろいろなものがありますが、「加熱すると、燃えて二酸化炭素を放出する」という特徴があります。

〈例〉砂糖(ショ糖)、グラニュー糖、片栗粉、小麦粉、エタノール、ロウなど

砂糖や小麦粉は、加熱すると燃えて、黒こげになります。

下の画像は、左が「加熱した砂糖」、右が「加熱した小麦粉」です。


無機物 … 「炭素」を含まない物質。

炭素を含まない物質を「無機物」といいます。無機物は、「燃やしても二酸化炭素を放出しない」という特徴があります。

〈例〉食塩、水、鉄などの金属 など

5. 物質の見分け方

物質には、見た目が似ており、すぐに区別することができないものがたくさんあります。


そのため、中学の理科の実験では、物質の性質を見極めるために、いろいろな方法で物質の特徴を調べます。


物質の特徴を見分けるための方法についても勉強しておきましょう。


主な方法は、下の6つです。

【物質を区別する6つの方法】

① 手ざわりやにおい、色、物質の形などを調べる。

② 電気を通すか調べる

③ 質量や体積を調べる

④ 水にいれたときの様子を調べる

⑤ 加熱したときの様子を調べる

⑥ いろいろな薬品を使って調べる

それでは、1つずつ簡単に説明していきます!

① 手ざわりやにおい、色、物質の形などを調べる

物質によって、手ざわりやにおいや違います。また、その物質の色や粒の大きさや形などから、なんの物質かわかる手掛かりが見つかることがあります。


例えば、小麦粉と食塩を比べると、次のようになります。

物質の特徴小麦粉食塩
手ざわり粉っぽいさらさら
においなしなし
少し黄色がかった白透明がかった白
粒の大きさや形とても小さく、角がない角がある
小麦粉より大きい

このように、一見同じように見える物質でも、違う点がたくさんあります。

② 電気を通すか調べる

次は、電気を通すか通さないかです。

電気の通しやすさや物質によって決まっているため、それを調べることで、何の物質かを調べることができます。

③ 質量や体積を調べる

質量や体積も物質によって決まっています。

例えば、同じ体積の金属をがいくつかあるとき、その金属の質量を測ることでなんの金属かを調べることができます。

④ 水にいれたときの様子を調べる

物質が100gの水に何g溶けるかを「溶解度」といます。物質ごとに溶解度は決まっており、水にどれだけ溶けるかが決まっています。


例えば、砂糖(ショ糖)は、20℃の水100gに200g溶けますが、食塩は36gしか溶けません。


また、全く溶けなかったり、水と激しく反応して爆発を起こす物質などもあります。

⑤ 加熱したときの様子を調べる

加熱すると、有機物であれば、燃えて二酸化炭素を放出します。


また、金属の鉄は、加熱すると、空気中の酸素とくっつき、「酸化鉄」という物質に変化します。


このように、加熱したときの変化を観察することで、その物質がなんの物質であるかを予測することができます。

⑥ いろいろな薬品を使って調べる

物質の性質を調べる薬品を「指示薬」といいます。

例えば、指示薬の「ヨウ素液」は、デンプンと反応すると、青紫色に変化します。

このように、「指示薬」を使うことで、なんの物質であるか調べることができます。

指示薬についてもっと詳しく知りたい人は下の記事も参考にしてください。

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