中学校の理科では「双子葉類」や「単子葉類」について学習しますが、よく理解できていますか?
この記事では、「双子葉類・単子葉類の特徴・覚え方」「植物の分類」などについて解説しています。
それでは早速「双子葉類・単子葉類の特徴と覚え方」について、一緒に学習していきましょう!
【はじめに】自己紹介
このサイトは、現役の中学教師である「たつや」が管理・運営しています。
このサイトは、教師である私が「より多くの人に科学の面白さを知ってもらいたい!」「中学生が理科を好きになるようなサイトをつくりたい!」という思いのもと執筆しています。
私の簡単な自己紹介はこちらです!
現役の中学校教師 理科教育歴 5年 理科の中でも「生物」が大好き! サイト運営 2021年7月~ 座右の銘は「不言実行」 |
まだまだ発展途上のサイトで、至らない点も多くあるかと思いますが、これからも「かめのこブログ」をよろしくお願いいたします(^○^)
私の詳しいプロフィールはこちらから!
0. 「植物の分類」の記事 一覧
「植物の分類」の単元に関係する記事の一覧です!
今、学習している内容がどこにあたるか確認しておきましょう!
1. 植物の分類
植物には、「種子をつくる植物」と「種子を作らない植物」の2種類がいます。
種子をつくる植物を「種子植物」といい、種子植物には、「被子植物(ひししょくぶつ)」と「裸子植物(らししょくぶつ)」がいます。
種子をつくらない植物には、「シダ植物」と「コケ植物」がいます。
① 被子植物(ひししょくぶつ)
種子植物の中で、「胚珠(はいしゅ)が子房(しぼう)でつつまれている植物」のことを「被子植物」といいます。
「胚珠」も「子房」もめしべの下にある部分のことをいいます。この2つの場所もついでに確認しておきましょう。
このように、胚珠が子房に包まれている植物を被子植物といいます。
【被子植物の例】
アブラナ | ツツジ | サクラ |
② 裸子植物(らししょくぶつ)
種子植物の中で、「胚珠がむき出しになっている植物」のことを「裸子植物」といいます。
裸子植物は花を咲かせず、果実も作りませんが、種子をつくります。
【裸子植物の例】
マツ | スギ | イチョウ |
③ シダ植物・コケ植物
シダ植物とコケ植物は、「種子」を作ることができない代わりに「胞子(ほうし)」によって子孫を残します。
【シダ植物の特徴】
・根、茎、葉の区別があり、維管束がある。
・種子の代わりに胞子でふえる。
【コケ植物の特徴】
・根、茎、葉の区別がない。
・根ではなく、「仮根(かこん)」がある。
・シダ植物と同様、胞子でふえる。
下の画像の左側がシダ植物、右側がコケ植物です。シダ植物の葉の裏には、「胞子のう」という胞子が入った袋があります。
シダ植物 | コケ植物 |
2. 双子葉類・単子葉類の特徴
双子葉類と単子葉類には、「子葉の形」「根のつくり」「葉脈」「維管束のつくり」に違いがあります。それぞれの特徴を確認していきましょう!
① 双子葉類・単子葉類の代表例
【双子葉類の例】
アブラナ | エンドウ | サクラ |
アサガオ | タンポポ | ツツジ |
(語呂合わせ:危ない遠藤さくらさん、朝からタンポポつつむ)
【単子葉類の例】
イネ | ツユクサ | トウモロコシ |
ユリ | チューリップ | カナダモ |
(語呂合わせ:いつもとうもろこしのユーチューブか)
② 特徴の一覧
まずは、双子葉類・単子葉類の特徴の一覧を確認しておきましょう。
双子葉類 | 単子葉類 | |
子葉の形 | 2枚 | 1枚 |
根のつくり | 主根と側根 | ひげ根 |
葉脈 | 網状脈 | 平行脈 |
維管束 | 輪のように並んでいる | ばらばら |
勉強した内容を思い出してきたでしょうか?次に、ひとつひとつの特徴の内容を確認していきましょう!
③ 子葉のかたち
双子葉類 … 子葉を2枚もつ
単子葉類 … 子葉を1枚のみもつ
子葉とは、種子が発芽して初めに出てくる葉のことです。双子葉類と単子葉類では、子葉の枚数に違いがあります。
双子葉類の「双」の字には2つという意味があり、単子葉類の「単」の字には1つという意味があります。
④ 根のつくり
双子葉類 … 主根(しゅこん)と側根(そっこん)
双子葉類は、中心に太くて長い主根があり、そのまわりに細い側根が生えています。ダイコンやニンジンの食べる部分は、主根の部分です。
単子葉類 … ひげ根(ひげね)
一方の単子葉類は、細くて長いひげ根がたくさん生えています。
ちなみに、「根毛」は根にある細かな毛のような根のことで、主根と側根・ひげ根のどちらにもあります。
⑤ 葉脈
双子葉類 … 網状脈(もうじょうみゃく)
双子葉類は、真ん中に一本の筋があり、そこから網(あみ)が広がったような葉脈をもち、これを網状脈といいます。
単子葉類 … 平行脈(へいこうみゃく)
単子葉類は、葉脈が一直線に平行に並んでいる平行脈を持ちます。
⑥ 維管束のつくり
双子葉類 … 大きな輪の上に並んでいる
双子葉類の維管束は、「形成層」という大きな丸の上に規則正しく並んでいます。形成層の内側が水の通り道である「道管」。外側が養分の通り道である「師管」です。
単子葉類 … ばらばらに散らばっている
単子葉類の維管束は、不規則にばらばらと散らばっています。維管束のうち、茎の中心に近いほうが「道管」、外側に近いほうが「師管」です。
3. 特徴の覚え方
最後に、双子葉類と単子葉類の特徴の覚え方を説明します。覚える際に重要なのはそれぞれのつくりをイメージすることができることです。
双子葉類 | 単子葉類 | |
子葉の形 | 2枚 | 1枚 |
根のつくり | 主根と側根 | ひげ根 |
葉脈 | 網状脈 | 平行脈 |
維管束 | 輪の上に並んでいる | ばらばら |
子葉の形については、名前の通りです。双子葉類の「双」は2つという意味、単子葉類の「単」は1つという意味があります。
「根のつくり」「葉脈」「維管束」については共通のイメージで覚えていきます。
双子葉類のイメージは、主根と側根のように「中心に軸があり、そのまわりに小さいものがある」です。
「主根と側根」では、主根が中心にある軸で、側根が周りにある小さいものになります。
「網状脈」も真ん中に太い葉脈があり、そのまわりに細い葉脈が網状に広がっています。
「輪の上に並んだ維管束」も中心に大きな輪(形成層)があり、そのまわりに維管束が並んでいます。
単子葉類のイメージは、主根と側根のように「空間が均一にあいている」です。
「ひげ根」は、細く長い根が広がっているので、そのすき間に空間が空いています。ひげ根に比べて、主根と側根の主根のほうが詰まっている印象がありますよね。
「平行脈」は、葉脈が平行に並んでいるため、葉脈と葉脈の間に空間が均一に空いています。
「ばらばらな維管束」 は、ひげ根と同じようにいろいろなところに散らばっているので、すき間が均一に空いていますね。
3から6の右と左が逆ではないでしょうか?
ご指摘ありがとうございます!訂正しました!