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単子葉類・双子葉類の特徴と覚え方をわかりやすく解説!【中学 理科】

中学校の理科では「双子葉類」や「単子葉類」について学習しますが、よく理解できていますか?

この記事では、「双子葉類・単子葉類の特徴・覚え方」「植物の分類」などについて解説しています。

それでは早速「双子葉類・単子葉類の特徴と覚え方」について、一緒に学習していきましょう!

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0. 「植物の分類」の記事 一覧

「植物の分類」の単元に関係する記事の一覧です!

今、学習している内容がどこにあたるか確認しておきましょう!

【「植物の分類」の記事 一覧 】


1. 植物の分類

植物には、「種子をつくる植物」と「種子を作らない植物」の2種類がいます。

種子をつくる植物を「種子植物」といい、種子植物には、「被子植物(ひししょくぶつ)」と「裸子植物(らししょくぶつ)」がいます。

種子をつくらない植物には、「シダ植物」と「コケ植物」がいます。


① 被子植物(ひししょくぶつ)

種子植物の中で、「胚珠(はいしゅ)が子房(しぼう)でつつまれている植物」のことを「被子植物」といいます。

「胚珠」も「子房」もめしべの下にある部分のことをいいます。この2つの場所もついでに確認しておきましょう。


このように、胚珠が子房に包まれている植物を被子植物といいます。

【被子植物の例】

アブラナツツジサクラ


② 裸子植物(らししょくぶつ)

種子植物の中で、「胚珠がむき出しになっている植物」のことを「裸子植物」といいます。

裸子植物は花を咲かせず、果実も作りませんが、種子をつくります。

【裸子植物の例】

 マツ  スギ イチョウ


③ シダ植物・コケ植物

シダ植物とコケ植物は、「種子」を作ることができない代わりに「胞子(ほうし)」によって子孫を残します。

【シダ植物の特徴】
・根、茎、葉の区別があり、維管束がある。
・種子の代わりに胞子でふえる。

【コケ植物の特徴】
・根、茎、葉の区別がない。
・根ではなく、「仮根(かこん)」がある。
・シダ植物と同様、胞子でふえる。

下の画像の左側がシダ植物、右側がコケ植物です。シダ植物の葉の裏には、「胞子のう」という胞子が入った袋があります。

シダ植物コケ植物


2. 双子葉類・単子葉類の特徴

双子葉類と単子葉類には、「子葉の形」「根のつくり」「葉脈」「維管束のつくり」に違いがあります。それぞれの特徴を確認していきましょう!

① 双子葉類・単子葉類の代表例

【双子葉類の例】

アブラナエンドウ サクラ
アサガオタンポポツツジ


(語呂合わせ:危ない遠藤さくらさん、朝からタンポポつつむ)


【単子葉類の例】

  イネ  ツユクサトウモロコシ
ユリチューリップカナダモ


(語呂合わせ:いつもとうもろこしのユーチューブか)


② 特徴の一覧


まずは、双子葉類・単子葉類の特徴の一覧を確認しておきましょう。

  双子葉類    単子葉類  
子葉の形
2枚

1枚
根のつくり
主根と側根

ひげ根
葉脈
網状脈

平行脈
維管束
輪のように並んでいる

ばらばら


勉強した内容を思い出してきたでしょうか?次に、ひとつひとつの特徴の内容を確認していきましょう!


③ 子葉のかたち

双子葉類 … 子葉を2枚もつ

単子葉類 … 子葉を1枚のみもつ


子葉とは、種子が発芽して初めに出てくる葉のこと
です。双子葉類と単子葉類では、子葉の枚数に違いがあります。

双子葉類の「双」の字には2つという意味があり、単子葉類の「単」の字には1つという意味があります。

左:双子葉類    右:単子葉類


④ 根のつくり

双子葉類 … 主根(しゅこん)と側根(そっこん)

双子葉類は、中心に太くて長い主根があり、そのまわりに細い側根が生えています。ダイコンやニンジンの食べる部分は、主根の部分です。

単子葉類 … ひげ根(ひげね)

一方の単子葉類は、細くて長いひげ根がたくさん生えています。

ちなみに、「根毛」は根にある細かな毛のような根のことで、主根と側根・ひげ根のどちらにもあります。

左:双子葉類    右:単子葉類


⑤ 葉脈

双子葉類 … 網状脈(もうじょうみゃく)


双子葉類は、真ん中に一本の筋があり、そこから網(あみ)が広がったような葉脈をもち、これを網状脈といいます。

単子葉類 … 平行脈(へいこうみゃく)


単子葉類は、葉脈が一直線に平行に並んでいる平行脈を持ちます。

左:双子葉類    右:単子葉類

⑥ 維管束のつくり

双子葉類 … 大きな輪の上に並んでいる

双子葉類の維管束は、「形成層」という大きな丸の上に規則正しく並んでいます。形成層の内側が水の通り道である「道管」。外側が養分の通り道である「師管」です。

単子葉類 … ばらばらに散らばっている

単子葉類の維管束は、不規則にばらばらと散らばっています。維管束のうち、茎の中心に近いほうが「道管」、外側に近いほうが「師管」です。

左:双子葉類    右:単子葉類


3. 特徴の覚え方

最後に、双子葉類と単子葉類の特徴の覚え方を説明します。覚える際に重要なのはそれぞれのつくりをイメージすることができることです。

  双子葉類    単子葉類  
子葉の形2枚1枚
根のつくり主根と側根ひげ根
葉脈網状脈平行脈
維管束輪の上に並んでいるばらばら



子葉の形については、名前の通りです。双子葉類の「」は2つという意味、単子葉類の「」は1つという意味があります。

「根のつくり」「葉脈」「維管束」については共通のイメージで覚えていきます。

双子葉類のイメージは、主根と側根のように「中心に軸があり、そのまわりに小さいものがある」です。

主根と側根」では、主根が中心にある軸で、側根が周りにある小さいものになります。

網状脈」も真ん中に太い葉脈があり、そのまわりに細い葉脈が網状に広がっています。

輪の上に並んだ維管束」も中心に大きな輪(形成層)があり、そのまわりに維管束が並んでいます。

単子葉類のイメージは、主根と側根のように「空間が均一にあいている」です。

ひげ根」は、細く長い根が広がっているので、そのすき間に空間が空いています。ひげ根に比べて、主根と側根の主根のほうが詰まっている印象がありますよね。

平行脈」は、葉脈が平行に並んでいるため、葉脈と葉脈の間に空間が均一に空いています。

ばらばらな維管束」 は、ひげ根と同じようにいろいろなところに散らばっているので、すき間が均一に空いていますね。

4. 関連記事 一覧

【「植物の分類」の記事 一覧 】

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