太陽系には、「恒星」「惑星」「衛星」「小惑星」「太陽系外縁天体」「彗星」などの天体が存在しています。
この記事では、これらの6種類の天体の特徴やその豆知識についてわかりやすく解説しています。
太陽系の天体について詳しくみていきましょう!
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0. 「太陽系と恒星」の記事 一覧
中学3年生の「太陽系と恒星」の単元に関係する記事の一覧です!
今、学習している内容がどこにあたるか確認しておきましょう!
1. 太陽系とは
太陽系 … 太陽を中心とした天体の集まりのことです。
太陽系は、「銀河系(天の川銀河)」という銀河にあります。
銀河系には、2000~4000億個の恒星があり、その中の1つである「太陽」のまわりに集まる天体の集団を「太陽系」といいます。
太陽系の天体は、太陽の重力の影響を受けてその周囲をまわっており、性質の違ういろいろな星が存在しています。
「銀河」や「銀河系(天の川銀河)」についてもっと詳しく知りたい方は下の解説も参考にしてみてください!
2. 太陽系の主な天体(恒星・惑星・衛星)
太陽系の主な天体には、「恒星」「惑星」「衛星」の3種類があります。まずはこれらの違いを確認しておきましょう!
① 恒星・惑星・衛星の位置
「恒星」「惑星」「衛星」の定義は次の通りです。
恒星(こうせい) … 自ら光を発し、輝く天体のこと。太陽系では太陽のみ。
惑星(わくせい) … 恒星のまわりを公転する天体のこと。地球は太陽の惑星。
衛星(えいせい) … 惑星のまわりを公転する天体のこと。月は地球の衛星。
つまり、この3種類の天体の位置関係を図で表すと、下のようになります。
② 太陽系の恒星(太陽)
太陽 … 太陽系唯一の恒星。太陽系の中心にある。
直径は140万kmで地球の約109倍ある。質量は、太陽だけで太陽系の全質量の99.8%を占める。
中心部は約1600万℃、表面の温度は約6000℃、黒点の温度は約4000℃である。
「プロミネンス(紅炎)」という太陽の表面にできる火柱は約10000℃で、その高さは地球の直径の20倍にもなる。
太陽の外側には、「コロナ」というガスが広がっており、その温度は100万℃以上にもなる。
・太陽は中心から順に「太陽核」「放射層」「対流層」「光球」「コロナ」という構造になっている。
・「黒点」は周りよりも温度が低いため、実際には光っているが黒く見える。
・「黒点」は太陽の自転とともに東から西に移動する。その数は10年周期で増減する。
・コロナの温度が、なぜ100万℃以上にまで上昇するのかはまだ明確には分かっていない。
・太陽のエネルギーは、重水素と三重水素の核融合反応によってつくられている。
③ 太陽系の惑星(水金地火木土天海)
太陽系には8つの惑星が存在します。
太陽に近い順で並べると
水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星 となります。
「水金地火木土天海(すいきんちかもくどってんかい)」を唱えて、順番を覚えましょう。
「太陽系の惑星」について、詳しく知りたい方は下の記事を参考にしてください!
④ 太陽系の衛星
太陽系の8つの惑星のうち、「地球」「火星」「木星」「土星」「天王星」「海王星」には衛星が存在します。
太陽系の主な衛星は次の通りです。
惑星 | 衛星 |
地球 | 月 |
火星 | フォボス、ダイモス |
木星 | イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト |
土星 | タイタン、レア、エンケラドゥス |
海王星 | トリトン |
3. その他の天体
太陽系には、先ほど紹介したもののほかにも、
「小惑星」「太陽系外縁天体」「彗星」などの天体があります。
恒星などと比べるとあまり有名な天体ではありませんが、こちらもとても大切な天体の種類になるので、一緒に確認していきましょう!
① 小惑星(しょうわくせい)
小惑星 … 惑星のように、太陽のまわりを公転している小さな天体のこと。
小惑星のほとんどは、火星と木星の間を公転しており、岩石を主成分としています。
大きさは100キロメートル以下のものがほとんどで、太陽系には、現在(2022年3月1日)確認されているものだけで117万個ほどの小惑星があります。
有名な小惑星では、「ケレス」や「ベスタ」、「イトカワ」、「リュウグウ」などがあります。
・火星と木星の間にある小惑星をまとめて「小惑星帯」という。「アステロイドベルト」や「メインベルト」ともいう。
・小惑星帯すべての質量を合わせると、月の約35分の1になる。
・「ケレス」は太陽系で最大の小惑星で、小惑星帯で唯一の「準惑星」です。ケレスの質量は小惑星全体の3分の1にもなる。
・「ベスタ」は天王星とほとんど同じ光度をもち、唯一肉眼で見られる小惑星。
・「イトカワ」は、小惑星探査機の「はやぶさ」が調査した小惑星。はやぶさは2003年に打ち上げられ、2010年に地球に帰還した。
・「リュウグウ」は、小惑星探査機の「はやぶさ2」が調査した小惑星。はやぶさ2は2014年に打ち上げられ、2020年に地球に帰還した。
・「イトカワ」と「リュウグウ」はどちらも小惑星帯ではない場所を公転している。
② 太陽系外縁天体(たいようけいがいえんてんたい)
太陽系外縁天体 … 海王星よりも外側の軌道を公転する天体の総称。
太陽系の最も外側にある惑星である「海王星」の外側にも多くの天体が存在しています。これらの天体をまとめて「太陽系外縁天体」といいます。
有名なものには、「冥王星(めいおうせい)」や「エリス」などがあります。
・太陽系外縁天体の中では、「エリス」「冥王星」「ハウメア」「マケマケ」の順で質量が大きい。
・「冥王星」は、2006年8月まで惑星としてみなされていたが、現在は準惑星と分類されている。
・太陽系外縁天体には、「エッジワーストカイパーベルト天体」と「散乱円盤天体」という2つの大きなグループがある。
③ 彗星(すいせい)
彗星 … 氷やちりからできており、太陽に近づくと表面が蒸発し、「尾」ができる。
彗星は、太陽に近づくまでは尾をもちませんが、太陽に近づくことにより、太陽の熱で表面が蒸発し、尾ができます。
彗星と流れ星(流星)は地球からの見え方で区別することができます。
彗星は日周運動に近い速度で見えるため、尾を引いたまま止まって見えますが、流れ星は一瞬しか見ることができません。
・彗星の本体部分を「核」といい、1 – 10kmほどの岩石や有機物のちりからできている。
・彗星の氷の部分は、80%以上が氷からできている。そのほかにも一酸化炭素、二酸化炭素、アンモニア、メタンなどを含む。
・彗星の表面が蒸発すると、発生した気体が核のまわりのうすい大気となる。これを「コマ」という。
・「尾」には、ちりや金属からなる「ダストテイル」とガスからなる「イオンテイル」がある。
・代表的なものには、「ハレー彗星」「エンケ彗星」「バンスターズ彗星」「アイソン彗星」などがある。
4. まとめ
今回は、「太陽系の天体の種類」について解説していきました!
最後に、今回のポイントをまとめて確認していきましょう!
① 天体には「恒星」「惑星」「衛星」「小惑星」「太陽系外縁天体」「彗星」がある。
② 太陽系の恒星は、「太陽」のみ。
③ 惑星は「水星」「金星」「地球」「火星」「木星」「土星」「天王星」「海王星」の8つがある。
④ 地球の衛星は「月」、木星の衛星には「エウロパ、イオ、ガニメデ、カリスト」がある。
最後まで、この解説を読んでいただきありがとうございました!
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6. 参考にしたサイト
・JAXA はやぶさ2プロジェクト HAYABUSA2 PROJECT