フォークやナイフから航空機まで、身近ないろいろな場所で「合金」が使われています。
この記事では、「ステンレス」「鋼」「黄銅(真鍮)」「白銅」「青銅」「ジェラルミン」「ニクロム」「チタン合金」「はんだ」の身近な9種類の合金を紹介しています。
身近なところに利用されている合金について一緒に勉強していきましょう!
【はじめに】自己紹介
このサイトは、現役の中学教師である「たつや」が管理・運営しています。
このサイトは、教師である私が「より多くの人に科学の面白さを知ってもらいたい!」「中学生が理科を好きになるようなサイトをつくりたい!」という思いのもと執筆しています。
私の簡単な自己紹介はこちらです!
現役の中学校教師 理科教育歴 5年 理科の中でも「生物」が大好き! サイト運営 2021年7月~ 座右の銘は「不言実行」 |
まだまだ発展途上のサイトで、至らない点も多くあるかと思いますが、これからも「かめのこブログ」をよろしくお願いいたします(^○^)
私の詳しいプロフィールはこちらから!
1. 合金とは
「合金」とは、ある金属に、他の金属または非金属を混ぜたもののことです。
身近なものでは、ステンレスや鋼などがあります。
合金は、金属と様々な物質を混ぜることで、金属の性質を変化させ、「耐久性」「加工のしやすさ」「さびにくさ(耐腐食性)」などを高めることができます。
2. 合金の種類と性質
① ステンレス(ステンレス鋼)
・「ステンレス」または「ステンレス鋼(すてんれすこう)」と呼ばれる
・「鉄(Fe)」と「クロム(Cr)」または「ニッケル(Ni)」の合金
・クロム10.5%以上、炭素1.2%以上を含む
・さびにくい(腐食耐性がある)
・磁石につくものとそうでないものがある
・スプーン、流し台、鍋、フライパン などに使われる
② 鋼(鋼鉄)
・「鋼(はがね)」または「鋼鉄(こうてつ)」ともよばれる
・「鉄(Fe)」と「炭素(C)」の合金
・炭素を0.04-2%含む。ニッケルやクロムを加えることもある。
・丈夫で、安く、加工しやすい
・ビル、鉄道、橋などの建築物、ナイフ などに使われる
③ 黄銅(真鍮)
・「黄銅(おうどう、こうどう)」または、「真鍮(しんちゅう)」とよばれる
・「銅(Cu)」と「亜鉛(Zn)」の合金
・亜鉛が20%以上のものを真鍮という
・適度な硬さとほどよい伸ばしやすさをもつ
→ 加工しやすい
・融点(液体になる温度)が比較的低い
→ 加工しやすい
・身近にある金色に見える合金のほとんどが「黄銅」である
・5円玉、金管楽器(トランペットやトロンボーンなど) などに使われる
④ 白銅
・「銅(Cu)」と「ニッケル(Ni)」の合金
・ニッケルを10-30%含む
・銀と似た白い輝きをもつ
・海水でさびにくい
・伸びやすい(展性が優れている)
・50円、100円、フルートなどの楽器、ナイフ などに使われる
⑤ 青銅
・「銅(Cu)」と「スズ(Sn)」の合金
・加えるスズの量によって色が変わる(赤銅色→黄金色→白銀色)、適度な展延性で融点が低い=加工しやすい
・10円玉は、銅95%+スズ1-2%、亜鉛3-4%
・10円玉、銅像、銅メダルなどに使われる
⑥ ジュラルミン
・「アルミニウム(Al)」と「銅(Cu)」または「マグネシウム(Mg)」の合金
・マグネシウム3.5~4.5%、マグネシウム0.4~0.8%を含む
・強度があり、比較的軽い
・溶融溶接性や耐食性は比較的低い
・ねじ、航空宇宙機器、家屋の窓枠、ケースなどに利用される
⑦ ニクロム
・「ニッケル(Ni)」と「クロム(Cr)」を主に使った合金
・種類によっては、ニッケルとクロムに「鉄」と「マンガン」を使ったものもある
・電気抵抗が大きく、電気を流すと発熱しやすい
・「ニクロム線」として電熱線としてよく利用される
・はんだこて、ニクロムヒーターなどに利用される。
・より優れた電熱線として「カンタル(クロム・鉄・アルミニウムの合金)」がある
⑧ チタン合金
・「α型」「β型」「α+β型」などの様々な種類がある
・「チタン(Ti)」に「アルミニウム(Al)」や「スズ(Sn)」、「モリブデン(Mo)」「バナジウム(V)」などを混ぜたものがある
・耐久性を高めたり、チタンの耐腐食性をより高めたものがある
・航空機、スポーツ器具、医療器具などに利用されている。
⑨ はんだ
・「鉛(Zn)」と「スズ(Sn)」を主成分とした合金
・融点が比較的低いため、金属同士の溶接に利用される
・鉛よりスズの方が高価なため、スズを多く含んだものの方が値段が高い
3. まとめ
今回は、「合金の種類」について説明しました!
合金は、たくさんの種類があり、身近なところにある金属のほとんどは金属単体ではなく、合金であることが分かりましたね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!