「イルカ」と「クジラ」はどちらもよく知られている動物ですが、その違いを説明できますでしょうか?
今回の記事では、「イルカとクジラの違い」「イルカとクジラの区別」「ハクジラ・ヒゲクジラの違い」などについて解説していきます。
イルカとクジラについて詳しく学び、水族館などで雑学を披露しましょう!
1. イルカとクジラは何が違う?
結論から言うと、イルカとクジラの区別はあいまいで、明確な基準はありません。
なぜ、このようなどっちつかずな結論となるのか、これから詳しく説明していきます!
イルカもクジラも、同じ「クジラ目」という分類に属しています。
一般的には、クジラなのか、イルカなのかはその体の大きさ(体長)によって決められます。
「イルカ」と「クジラ」の体の大きさ(体長)での決められ方は次の通りです。
クジラ目で、体長が4m以上のもの → 「クジラ」
クジラ目で、体長が4m未満のもの → 「イルカ」
しかし、例外はたくさんいます。
体長が5mあるのに「シロイルカ」は「イルカ」と呼ばれていたり、体長4m以下なのに「ゴンドウクジラ」は「クジラ」と呼ばれています。
結局のところ、「クジラ」や「イルカ」の呼び方に明確な基準はなく、様々な考え方があるため、命名する人によってイルカになったり、クジラになったりします。
2. イルカとクジラの分類があいまいな理由
なんで、イルカとクジラの分類はあいまいなの?
かめ吉くん、とても良いところに気が付きましたね!!
結論からいうと、イルカとクジラの分類があいまいな理由は、「昔の日本人が適当に名前をつけたから」です。
昔は今のように厳密ではなく、「沖にいて大きいからクジラ」「歯があって小さいからイルカ」と言った具合で、「イルカ」と「クジラ」を分類していました。
また、昔は「イルカ」と「クジラ」は全く別の生き物であると考えられていました。
一方で、今の分類は、その生物の「体のつくり」「骨格の特徴」「遺伝子の分析」など、様々なことを調べつくしたうえで決められます。
今と昔では、生物の分類や名前の決め方が全く違うため、「イルカ」と「クジラ」の分類をあいまいな基準でしか決められないのです。
3. 「ハクジラ」「ヒゲクジラ」とは?
イルカとクジラは、どちらも「クジラ目」に属しています。
クジラ目には、「原クジラ亜目」「ハクジラ亜目」「ヒゲクジラ亜目」の3種類の小グループがあります。
「原クジラ亜目」は現在はもう絶滅してしまっているため、今は「ハクジラ亜目」と「ヒゲクジラ亜目」の2種類のみになっています。
① ハクジラ亜目
「ハクジラ亜目」は、「歯」をもつクジラのグループです。
ハクジラの歯は、一般的にライオンのように獲物を捕殺するためのものではなく、獲物を捕まえるために使われます。
しかし、中にはシャチのように獲物を引きちぎるために歯を使うものもいます。
ハクジラ亜目には、シャチ、イッカク、マッコウクジラ、マイルカ、アマゾンイルカなどが属しています。
② ヒゲクジラ亜目
「ヒゲクジラ亜目」は、歯をもたない代わりに「ひげ板(鯨ひげ)」を持っています。
ひげ板は、オキアミなどのプランクトンをこしとるためのものです。プランクトン以外にはイワシなどの小魚やイカなども食べます。
ヒゲクジラ亜目には、シロナガスクジラ、セミクジラ、ニタリクジラ、ザトウクジラなどが属しています。
まとめ
今回は「イルカ・クジラの違い」について解説しました。
最後にこの記事のポイントをまとめました。内容を復習しておきましょう。
- イルカとクジラに明確な違いはない
- 一般的に、4mより大きいものを「クジラ」。4m以下のものを「イルカ」という。
- イルカとクジラはどちらも「クジラ目」に属する。
- 「クジラ目」には、「ハクジラ亜目」と「ヒゲクジラ亜目」がある。
この記事を読んでイルカとクジラについて興味を持っていただけると幸いです。
最後までご精読ありがとうございました!