高校の生物基礎・生物では、「トリプレット」「コドン」について学びますが、その違いは理解できていますか?
この記事では、「トリプレットとは」「コドンとは」「コドンとトリプレットの違い」などについて学習します。
それでは早速、「トリプレットとコドンの違い」について一緒に学習していきましょう!
1. トリプレットとは?
「トリプレット」とは、連続した3つの塩基のことです。
元々、「triplet(トリプレット)」は3つそろったという意味がありますが、高校の生物で使う用語としては連続した3つの塩基のことを示します。
それ以上の意味はないので、DNAやmRNA、tRNAなどなんの塩基が3つ並んでいても「トリプレット」といいます。
2. コドンとは?
「コドン」とは、遺伝暗号を示すmRNAのトリプレットのことです。
mRNAは翻訳によって、アミノ酸に置き換えられます。この時、アミノ酸の種類を決めるのがコドンです。
例えば、mRNAのコドンがUUAではロイシン、GCUではアラニン、CGCではアルギニンなど各コドンによってアミノ酸の種類が決まっています。
コドンに対応したアミノ酸の種類をまとめた表を「遺伝暗号表(コドン表)」といいます。
試験では、遺伝暗号表(コドン表)も問題と一緒にのっていることがほとんどなので、遺伝暗号表を覚える必要はありません。
しかし、表を読んで問題を解くので表の読み取り方は覚えておきましょう。
また、遺伝暗号表のAUGはタンパク質の合成が開始される「開始コドン」、UAA・UAG・UGAはタンパク質の合成が終わる「終止コドン」です。
3. トリプレットとコドンの違い
最後に、トリプレットとコドンの違いを確認しておきましょう!
● トリプレット … 連続した3つの塩基のこと
● コドン … 遺伝暗号を示すmRNAのトリプレットのこと
「トリプレット」はただの3つの塩基配列のことですが、「コドン」はアミノ酸をコードするmRNAの遺伝暗号を表すトリプレットのことを示します。
ややこしいですが、コドンは3つの塩基で表されるので、トリプレットです。
この2つの違いが直接試験に出ることは少ないですが、区別できるように知識として覚えておきましょう!